【相撲用語】番付について徹底解説

番付ばんづけ

相撲用語「番付ばんづけ」とは、力士の地位・階級を表す一覧表のことです。正式には「番付表」といいます。

また、「番付が上がる・下がる」など、力士の地位のことを「番付」ともいいます。

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番付表は東西に分かれている

番付は東西に分かれている

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番付の一番上には、「東」と「西」の文字が書かれています。これは大相撲が、力士の地位から土俵入りや取組など、すべて「東」と「西」とに別れているからです。「東」側にしこ名がある力士を「東方ひがしかた」、「西」側にしこ名がある力士を「西方にしかた」といいます。

番付が「東」と「西」に分けられたのは、1645年(正保2年)京都の糺森ただすのもりで行われた相撲で、近江国(滋賀県)と山城国(京都府)の間にある逢坂山を境に、西から上京する力士と東から上京する力士とに分けたことに始まるといわれています。(今では、番付を「東」「西」を分ける理由は便宜的なものになっています)

同じ地位だった場合、「東方」の方がわずかに格上です。そして本場所で優勝した横綱は次の番付では必ず「東方」の右端、一番始めに書かれることになっています。

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番付表でみる力士の地位(ランキング)

番付でみる力士の地位(ランキング)

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最上段…幕内横綱大関関脇小結前頭
二段目…十両幕下
三段目…三段目
四段目…序二段
最下段…序ノ口

番付は相撲字で書かれています。地位が高くなるほど力士名は大きく太く書かれ、反対に、地位が低いほど力士名は小さく細く書かれます。

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番付表でみる大相撲を支える人たち

番付でみる大相撲を支える人たち

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中央…行司審判委員
最下段(東)…年寄(協会委員の理事、副理事、役員など)・若者頭世話人
最下段(西)…年寄・呼出床山

※呼出は、十枚目呼出以上から記載されます。

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番付表の漢字の意味

番付の漢字の意味

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蒙御免ごめんこうむる

「許可を得て興行をしています」という意味です。江戸時代の勧進相撲で、「御免」は寺社奉行の興行許可を得たことを表しています。

昔、江戸時代の初め頃の相撲は、町の道端や河原で行われ、集まった人からご祝儀をもらうというスタイルでした。もちろんVTR判定などがない時代です。勝敗をめぐって喧嘩になることが多かったので、幕府は何度も相撲を禁止するお触れを出しました。

そんななか幕府から許可を得て、寺社や神社などの建立、修繕などのため、寄付を募る名目で勧進相撲が行われました。

この名残が今の番付に「蒙御免」と言葉として残っているのです。番付以外にも、本場所を告知する「御免札ごめんふだ」などにも「蒙御免」と書かれています。

此外中前相撲東西二御座候このほかちゅうまえずもうとうざいにござそうろう

「この番付に記載された者以外に、本中、前相撲の力士が東西にいる」という意味です。つまり「番付には載っていないけど、本中や前相撲を取る番付外の力士がいますよ」と小さい文字で書かれています。

千穐万歳大々叶せんしゅうばんざいだいだいかなう

「千年も万年も大入りでありますように」という意味です。本場所だけでなく大相撲の成功と繁栄を願う言葉になります。

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番付表は手書きで書かれる

番付は手書きで書かれる

番付は、ケント紙に現役の行司によって書かれたものが、約4分の1の大きさに縮小印刷されたものです。

行司が書く番付を「元書き」といい、サイズは縦110㎝×横80㎝。元書きから縮小印刷された番付のサイズは縦58㎝×横44㎝。和紙風に作られた用紙に毎場所約60万部ほど印刷されます。

番付は1枚55円。本場所開催中の各会場の売店、両国国技館こくぎかんのほか、通信販売でも買うことができます。

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まとめ

まとめ

・「番付」とは、力士の地位・階級を表す一覧表のこと

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